大動脈瘤

大動脈瘤について

大動脈が部分的に膨らんだものを大動脈瘤といいます。原因としては動脈硬化、高血圧症、先天的に大動脈壁の弱い人(Marfan 症候群等)、外傷、感染などがあります。大きさが5cm以上になると破裂の危険が生じてきます。一般的には5~6cmを超えると手術が必要となります。大動脈瘤は真性、仮性、解離性の3通りあります。

todo

胸部大動脈解剖図

todo

手術対象となる疾患

急性大動脈解離(主にスタンフォードA型)

90%以上が胸背部痛で発症します。一般的には高血圧が関与しています。先天的な結合組織異常(Marfan 症候群等)では若年者でも発生します。以下の2typeに分類されています。スタンフォードA型では致死率も高く、心筋梗塞、心タンポナーデ、急性大動脈弁閉鎖不全症を合併し、多くが緊急手術の対象となります。B型では一般的には内科的治療を行います。

todo

胸部大動脈瘤(真性瘤、仮性瘤、慢性解離:スタンフォードA、B型)

一般的には症状がないことも多く、レントゲン検査等で偶然見つかる場合も多いですが、瘤が大きくなると圧迫症状が出現してきます(かすれ声、嚥下障害など)。5~6cm を超えると手術を考えます。破裂をきたすと激しい痛みを伴い、ショック状態となり致命的と なります。
※大動脈弁二尖弁~通常大動脈弁は3枚の膜でできているのですが、生まれつき2枚の人もいます。二尖弁の人は大動脈弁弁膜症になりやすいだけでなく、大動脈壁の異常を伴うことも多く上行大動脈や大動脈弁輪の拡大、大動脈解離などを合併することがあります。

大動脈基部疾患(大動脈弁輪拡張症など)

大動脈基部とは大動脈弁とその周辺の大動脈を指します。基部の拡大が生じてくると大動脈弁逆流をきたします。大動脈弁、冠動脈を含む手術が必要となります。ベントール手術が一般的ですが、患者さんによっては自己大動脈弁温存手術も行っております。

todo

検査

  • 胸部レントゲン
  • 超音波エコー
  • CT検査(造影剤使用)
  • 血管造影(心臓カテーテル検査含む)
  • 磁気共鳴映像法(MRI)

特にCT検査は非常に有用で、形態や範囲など多くの情報が得られます。最近では3次元の画像が構築できるようになり、瘤の状態がよりいっそう把握しやすくなっています。

治療法

大動脈瘤を切除し人工血管置換手術を行うのが原則です。大動脈基部疾患の際には人工弁が必要となる場合があります。動脈瘤が発生した部位により術式が異なります。右図のような手術になります。

todo
todo

治療実績

症例数及び成績
疾患別症例数

当院の特徴

当院の特徴として、特に下行大動脈以遠の動脈瘤疾患は当院血管外科と合同で治療を行っています。当院血管外科はステントグラフト手術において国内でも有数な症例数を誇っています。両科にまたがって治療を行う場合がありますが、皆様の期待に応えるべく連携よく治療を行っています。またここ一年で症例数が急激に増加傾向にあります(特に胸部真性大動脈瘤に対する弓部大動脈置換術)。

関連コンテンツ